「月の資源=パイロブロイン」空白の100年を深く読み解く❶

ご無沙汰しています。

この一年YouTubeの方に注力していた為ブログ更新は止まっていました。

先日アップした“夢の果て”の動画にずっと伝えたかったことを詰め込んでひと区切り付いたので、少しスタイルを変えて暫くはこちらのブログで更新していきつつ、動画にしたい考察がまとまったらまたYouTubeにアップしようと思います。

(↓未視聴の方は是非)

【後編】おれはなァ!!!世界中の〇〇と〇〇〇〇るんだ!!!! ルフィの夢の果て※ネタバレ注意

さて、今回は物語の根幹に深く関わるであろう「月の資源」について。(数回に分けて書いていきます)

タイトル通り結論はこちら

月の資源=パイロブロイン

順を追って説明していきます。

“月の資源”

月の資源はエネルの扉絵に描かれました。(左)

引用:ONE PIECE467話、472話

月の民は「資源不足」によって青色の星へ降り立ったと。
エネルの“雷”で都市が動き出したことから「電気」をエネルギーとしていたことが分かっています。(右)

つまり、何らかの「資源」を利用して「電気エネルギー」を生み出していたということ。

例えば現実の火力発電で言えば、
「資源=石炭」を燃やして、「エネルギー=電気」を生み出している。
すなわち扉絵の資源不足が示しているのは火力発電でいうところの「石炭(資源)」の部分。電気ではない。

月の民は、求める資源があった場所に定住したのだと思われるが、定住先は容姿ごとに3パターンに分かれている。

引用:ONE PIECE

青海(ジャヤ)に定住した者達は何か特別な理由があったのだろうが今回は割愛。
注目したいのはやはり月の都市と同じ名が付けられた「空島ビルカ」だ。エネルが滅ぼした土地であること以外詳細は描かれていないが、同じ名前を付けるぐらいなのでかつての故郷を模して都市を作ったことが想像出来る。
となるとそこに求めた資源(またはそれに代わるもの)があったと考えるのが妥当だと思う。

ではビルカには何があったのか?

潤沢な“パイロブロイン”

ビルカは空島ですから、スカイピア同様「パイロブロイン」を含む「島雲・海雲」が潤沢にあると思われます。スカイピアでは島雲を資源にして有効活用している様子が描かれていました。

(島雲を切り出し加工するスカイピアの人々)
引用:ONE PIECE240話

ビルカ出身の四神官「オーム、シュラ、サトリ、ゲダツ」もそれぞれ「鉄雲、紐雲、玉雲、沼雲」と、パイロブロインを含んだ雲を加工して武器としていたことから、ビルカでも有効活用されていたことが推察できます。

パイロブロインについては次の様に説明されています。

引用:ONE PIECE240話

ややこしい説明をしているが、「凝結核」とは要は目に見えない「チリ」のこと。それを中心にして小さな水滴がくっ付いて「雲」になる。聞き馴染みあるもので言えば「黄砂」。これに水がくっ付けば雲になるんです。

引用:ONE PIECE240話

つまり、チリになったパイロブロインを中心にして水滴がくっ付いて出来たのが「島雲・海雲」ということ。そして、パイロブロインは元々“海楼石”に含まれているものだと言っています。

ご丁寧に説明がされ、オリジナルのネーミングまで授かった「パイロブロイン」…

怪し過ぎませんか?笑

要するに私が言いたいのはこれ↓

ビルカ、スカイピアに定住した月の民は、元々月で活用していた“パイロブロインを含む資源”を探していたところ、空島にそれが潤沢にあったから定住を決めた

つまり、月では何らかのパイロブロインを含む資源によって電気エネルギーを生み出していたということになります。

ではなぜ空島でも月でしていたように電気を使わなかったのか?

その理由は2つ挙げられます。

1.ゴムがなかった
2.貝(ダイアル)があった

月の民と“ゴム”

ビルカ出身のエネルもスカイピアの住民も「ゴム」の存在は知りませんでした。

引用:ONE PIECE280話、301話

スカイピアではウソップに伝えられたゴムによって「ワゴームランド」なるものまで建設され、空島編でゴムは強調されています

そこで注目したいのがまたエネルの扉絵。

引用:ONE PIECE467話

風船持ってるんですよ月の民。

風船て素材は「ゴム」ですよね。

この時代の月にゴムはあったということです。

月の都市が電気技術によって発展したのなら、それを安全に扱うためにゴムは“絶縁体”として有効利用されていたと考えられます。

「電気とゴム」

引用:ONE PIECE298話、784話

これが月の民にとっては重要だったということ。

しかし、空島にはパイロブロインを含む資源が潤沢にあったもののゴムがなかった

だから電気エネルギーも使わなくなった。

そしてゴムは忘れ去られていった。

「いくらゴムがなかったらからと言って電気なんて便利なもの手放す理由にはならないし、代替えの絶縁体を使えばいいのでは…」

と思う人もいるかも知れませんが、空島には電気エネルギーに代わる便利なエネルギーがあるんです。

“貝(ダイアル)エネルギー”

引用:ONE PIECE240話

つまり、「電気エネルギー」から「貝エネルギー」に置き換わったから「電気&ゴム」は必要なくなりどちらも時の流れで忘れ去られていったということです。

ちなみに240話のサブタイトルは〝ダイアル・エネルギー〟。この回でパイロブロインは初登場、貝(ダイアル)と一緒に語られていることも2つが月の民の歴史に大きく関わっている手掛かりなのではと。

ここまで読んでもまだ

「いやー、パイロブロインなんて雲に人が立てるのを理屈付けるために差し込んだ設定でしょ。重要とは思えんわー。」

なんて思う人もいるでしょう。

そうでも無さそうですよ。

最終章突入コメント

こちらは最終章突入前の尾田さん直筆コメント。

引用:ONE PIECE公式Twitter

このコメント然り、突入前のPRの動き然り、「新規読者の取り込み」や「離脱読者の復帰」を狙っていることが分かります。

つまり、尾田さんは「そんな人達が最終章から読み始めても分かる様に描きますよ」と言っている訳です。要するに「ムダな情報は与えず、必要な情報はおさらいする」ということ。

そんな中1058話で最終章に突入し、1064話で描かれたのがこちら。

引用:ONE PIECE1064話

改めてパイロブロインが取り上げられているんです。
最終章から読み始めた読者からしたらこんな小難しい設定いらないはず。しかもエッグヘッドは雲の上でもないので人が立てる理屈を通す必要もありません。それなのにパイロブロインの説明をねじ込んでいるのは、今後重要なポイントになるからではないでしょうか。

ではどう絡んでくるのか?

ロビンの分析が鍵だと思われます。

引用:ONE PIECE253話

「動植物を異常な速度で育む」

空島で登場した異常に巨大なサウスバードや文明を飲み込む程に成長した樹木は、パイロブロインが原因だと言うのです。

ここに着目するとパイロブロイン考察は、鉄の巨人、SMILE、セラフィムと次々に繋がっていきます。

(次回へ続く…)

「パイロブロインと巨大化、悪魔の実」空白の100年を深く読み解く❷
...

パイロブロインまとめ

・水滴とくっ付けば人が立てる雲になる
・動植物が取り込めば異常な速度で巨大化
・能力者を無効化する海楼石に含まれる成分

※注)月の資源=パイロブロインと書いていますが、正確には海楼石の様にパイロブロインを含む物質(例:月の石)があり、それこそが月の資源だったのではないかと考えています。

コメント

  1. 丁寧な解説で読み応えがあります。
    続編が気になります!
    応援してます!

    • ありがとうございます!
      今後も楽しみにしていて下さい。

  2. 主様の考察が面白すぎて徹夜で読んでしまいました….少し前からONEPIECEは現実世界ととても深い関係があるのでは気づき色々調べていましたがこんなに分かりやすく、面白く書いてある考察初めて見ました!これからも愛読させて頂きます!

    • 楽しんで貰えて良かったです!
      更新頻度低いですがちょこちょこ覗きにきて下さいね^ ^

  3. 最新化に出てきた青玉鱗って天竜人が星の民じゃないからパイロブロイン吸収できなくて結晶化してるのかなと思った
    星に呪われてる

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