今回の考察材料は「日本古代史」という少々堅苦しく感じるかもしれない内容である。
しかし、この記事を読めばその時代に起きたとされる「リアルな出来事」がONE PIECEの世界に大きな影響を与えていることが分かってもらえると思うので、気楽に読んで欲しい。
ここで示す「古代史」とは主に以下の時代である。
縄文〜弥生〜古墳時代
はい、全然ONE PIECEとの繋がりが見えねェよ。笑
という事で、まずは分かりやすい一致から示していく。尚、この記事の主旨は、これまで考察してきた記事の「補強」となる。途中出てくる記事を読んでいない方はこのあと是非読んで欲しい。
①日本古代史と「空白の100年」
古代日本の出来事は、中国の歴史書に記されているのだが、西暦266年〜413年までの「四世紀(300年代)前後」の記述がすっぽり抜けているのをご存知だろうか?
その期間のことは日本史最大の謎であり、こう呼ばれている。
「空白の四世紀」
そして、この期間に誕生したとされる大和政権は、言わば現在のこちらの組織の原型。
「日本政府」
更に、空白の四世紀が明けた時代の中国史書では、当時の大和政権の天皇五世代を指してこう呼んでいる。
「倭の五王」
さて、これら三つと繋がってくるモノにもうお気付きだろう。
900年前〜800年前の、
「空白の100年」
その終わりと共に誕生した、
「世界政府」
その最高権力の、
「五老星」
…面白くなってきませんか?笑
このオマージュが成立するならば、空白の四世紀前後の時代に着目すれば「空白の100年」の真相に迫れるかもしれない。さあ、少し時代を遡ってザクザクとリンクを掘り出してみよう。
②縄文人と「シャンディア」の一致
「縄文人」と聞くと「マンモスを狩って、木の実を採って生きた原始的な文明」というイメージを持たれている人も多いと思うが、実は独自の文化をしっかりと持つ超古代文明だったとされていることはご存知だろうか?その特徴がこちら。
・日本の原住民
・ホリが深く濃い顔立ち
・毛深く頭髪が豊か
・ガタイがいい
・自然信仰を持っていた
・顔や体に”赤いタトゥー”をしていた
・土器、土偶、装飾品などあらゆる物を赤く(朱く)塗る文化があり、「赤」は縄文を象徴する色
これら縄文人の特徴を取り入れていると考えられるのがこの人。
大戦士「カルガラ」
・シャンドラの原住民
・頭髪が豊かで赤い
・ガタイがいい
・自然信仰を持っている
・顔や体に赤いタトゥー
一般的にはシャンディアのモデルは「インディアン」と考察されているが、そのインディアンはそもそも「日本から渡った縄文人である」とする説が有力なので、恐らくガラガラはその二つの民族をモチーフにしているのだろう。
それが当たっていると仮定した場合、なぜカルガラには縄文人の要素を入れたのだろうか?
その答えは「縄文〜弥生時代」とONE PIECEの世界に起きたであろう歴史を照らし合わせれば自ずと見えてくる。
③縄文弥生史と「空白の100年」
この項は下の記事で考察した内容を元に進める。
神イムは、陽樹イブを「御神木=神」とする太陽信仰の下に世界中の人々が平和で平等に暮らす”思想”を隠した
上の抜粋部分に着目して欲しい。これをもう少し段階的に分けて、「縄文〜弥生」の簡潔な歴史的流れと対比させてみよう。
1.「縄文人」は、平和主義で人同士の争いはなく平等に暮らし、全ての自然には神が宿るという自然信仰を持っていた
→「青色の星の原住民+月の民」は、陽樹イブには太陽神が宿るという太陽信仰のもとに平和で平等に暮らしていた
2.「弥生人」が大陸から渡って来て各集落を支配し始め、支配の頂点となる「大和政権」の前身を組織する
→支配者イムが現れ、20人の王と世界政府の前身となる「連合国」を組む
3.大和政権に従わない縄文人の巨大国家「出雲王朝」vs「大和政権」という天下分け目の戦いが起こる
→「巨大な王国」vs「連合国」の戦いが起こる
4.勝利した大和政権の王は、自分達の支配を正当化するため「日本神話」を作らせ、従来の自然信仰を隠し、自らを神格化して神の血を引く「天皇」として民を従わせた
→勝利した世界政府の王イムは、自分達の支配を正当化するため、「陽樹イブ=神」とする信仰を隠し、「天竜人=世界の創造主=神」として崇めさせ民を従わせた
(参考記事:ドントライフ)
二つの流れが似ていることがお分かり頂けただろうか。着目したいのが二つの民族の関係性だ。
「縄文人=追いやられた人」⇔「弥生人=追いやって支配した人」
この関係性によって、追いやられた巨大な王国側の末裔であろうカルガラが「追いやられた縄文人」をモデルにしている理由も頷けるはずだ。
そして、空白の100年が「縄文弥生の流れ」をモデルにしているとすれば、上に挙げた陽樹イブの記事の考察内容も更に真実味を帯びてくると思う。
続いては、「3」の天下分け目の戦いの後に建てられた巨大神殿「出雲大社」に着目すると見える面白いリンクを紹介しよう。
④出雲大社と「パンゲア城」
出雲大社を建てたのは、天下分け目の戦いに勝利した「大和政権」である。
なぜ敵国側の地に巨大神殿を建てたかというと、一説によれば「出雲王朝の王を幽閉する為」だというのだ。(殺した王の怨念を恐れるあまり大きく祀ったとも)
当時の出雲大社は高さが少なくとも48m以上あったという説が有力である。(現在は24m)
その「高さ」が意味するのは、誰も救出が出来ず逃げることもできない高所に幽閉することで、大和政権に反旗を翻した王を見せしめにしたということだ。
さて、以下の記事は読んで頂いただろうか?
五老星は巨大な王国側の五人の王で、パンゲア城の上層階に幽閉され、イムに従わされている
このように考察したが、「負けた側の王が高所に幽閉される」という点でここでも日本史とのリンクが生まれているのだ。(五老星のモデルは縄文人ではなく他にいるが詳細は上の記事にて)
更に、世界に目をやると「高所に幽閉」というのは往々に見られる例であり、その中でも元ネタとして考えられるのがイギリスにある「ロンドン塔」だ。
外から見たら綺麗に見えるこの建物は、かつて「牢獄、拷問場」として使われていたことで有名で、かのエリザベス1世も塔の高所に幽閉されていた過去がある。その全景は、どこかマリージョアに似ている。
もしロンドン塔もモデルにしているならば、「五老星はパンゲア城に幽閉されている」という説は、さらに信憑性が増すように思う。
ちなみに、同ロンドン市内にある国会議事堂「ビッグベン」は、パンゲア城に似ている。
パンゲア城は「ロンドン塔の使用目的」と「ビッグベンの外観」も合わせてモデルにしたのかもしれない。
話を日本史に戻していこう。
「出雲王朝vs大和政権」の戦いに敗れた出雲王朝の人々は、現在の「東北地方」に逃げ延びたとされているのだが、ここにまた面白いリンクが生まれてくる。
⑤”鬼”と呼ばれた縄文人と「シャンディア」
現在の近畿地方にあった大和朝廷(政権)からみて「鬼門=北東」にあたる東北地方に住む縄文人たちは、こう揶揄されていた。
「鬼」
ここで縄文人の特徴を思い出して欲しい。
・顔と体に赤いタトゥー
・頭髪が豊か
・ガタイがいい
実は、この特徴をファンタジー化したものこそが私達が一般的に持つ鬼の容姿なのだ。
・赤い皮膚→顔と体に赤いタトゥー
・燃え盛る様な頭髪→頭髪が豊か
・巨大な体格→ガタイがいい
さて、「カルガラが縄文人をオマージュしている」というのは前述したが、するとカルガラの燃え盛る様な頭髪は「鬼」のイメージから来ているものと推察できる。更には、カルガラの血を引く下の人物にも「鬼」の要素が使われている。
「戦鬼」ワイパー
・異名は「戦”鬼”」
・鬼の様な面を付けていた
(髪が真っ赤で無いことや、タトゥーが黒いのは時代の流れによる血や文化の薄れを現している?)
このリンクからもシャンディア達は「縄文人(鬼)」をイメージしているのだと考えられ、空白の100年に起きた流れは、やはり「縄文弥生史」とリンクしていると考えていいのではないだろうか。
そうなると、別の記事でシャンディアと同じく月の民の末裔であると考察した「あの一族」と「縄文人(鬼)」の薄く感じるリンクも深い意味を持ってくる。
⑥縄文人と「Dの一族」
A.革命軍総司令官「ドラゴン」
・頭髪が豊か(燃え盛る様な頭髪)
・ホリが深く濃い顔立ち
・顔に赤いタトゥー
B.海賊王「ゴール・D・ロジャー」
・「鬼」と揶揄されている
・常に”赤い”マントや帽子を身に付けている
更に、コラソンが語った天竜人の躾に使う言葉もリンクしている。
「行儀の悪い子は“ディー”に食われてしまうぞ」
これは、私達の世界で大人が子供に使う
「行儀の悪い子は“鬼”に食われてしまうぞ」
から来ていると考えられる。もしそうなら、チャルロスがミョスガルドに殴られたシーンも深い意味を帯びてくる。
なぜなら、コマの上を北とすると、大和朝廷の者とリンクするチャルロスは、
「鬼門=北東」側から鬼が持つ武器「金棒」で殴られているからだ。
これは、近い将来天竜人が「鬼」とリンクしている「”ディー”に食われてしまう伏線」となっているのかもしれない。
以上のリンクからも下の様な関係性が成り立ちそうだ。
シャンディア≒縄文人(鬼)
Dの一族≒縄文人(鬼)
シャンディア≒Dの一族
この関係性が成り立つならば、下の記事の考察も一層真実味が増すことになるはずだ。
最後に
今回の考察は、実在する「特定の団体、特定の権威ある人物」を”悪”とする内容ではないことを強調しておきたい。
もし、天下分け目の戦いの勝者が逆であったら、そちらが善悪を塗り替えていた可能性は大いにあるからだ。
また、「日本古代史」は未だ謎が多いため諸説あるものが多い。
例えば、出雲大社の成り立ちは、大和政権が作った「国譲り神話」に記されているが、そこでは両者の代表が相撲をして、負けた出雲王朝の王が「国を譲る代わりに神殿を建てて欲しい」と言ったとある。これを信じる人もいるだろう。
しかし、実際には覇権の奪い合いがそんな生易しいものである訳はなく、壮絶な戦いがあったことが想像できる。
つまり、「国譲り神話」というのは、勝った大和政権が遺恨を後の世代に残さないため、また自らの支配を正当化するために作り上げたファンタジーなのだ。今回の考察には、この様により現実味のある説を選りすぐって落とし込んでいる。
いつの時代も、どこの国でも勝者は善悪を塗り替える権限が与えられる。
ドフラミンゴの言う通り「勝者だけが正義」なのである。
したがって、簡単に「善悪」を決めるのは非常にナンセンスであり、大切なのは積み重ねた歴史があるからこそ「”今”がある」という事実への有難みを感じることではないかと私は思う。
そして、善悪という精神ではなく中立の精神で「空白の100年」や歴史の真実を追い求めることこそ、
ロマンじゃねェか。
次回予告
次回は、「天月トキが詠んだ詩の”九つの影”の真意」について考察しよう。
キーワードは、
「8つの衛星」
「サウスバード」
「世界をひっくり返す」
ぶっ飛び考察いきますよ。笑
それではまた。
(更新しました)
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