私は、ラフテルの場所についてこう考えている。
「青色の星ではなく月でもない、別の天体に存在している」
私がそう考える根拠を順を追って説明していくので、一緒に考えながら読んで欲しい。
1036話扉絵「二つの伏線」
1036話の扉絵には、ラフテルに関する重大な伏線が大きく分けて二つ張られていると考えている。
①ラフテルの場所
②ラフテルの行き方
恐らく、以下の描写がヒントとなって対応している。
①場所→ルフィの腋の下の文字
②行き方→フランキーの髪と氷&お菓子
それぞれ説明していこう。
①ラフテルの場所
le Soleil
L 967
恐らく、このように書かれており「le Soleil」はそのままフランス語で「太陽」でいいと思うが、注目したいのが数字だ。全話の扉絵を通して洋服等のデザインとは別にポツンと数字が書かれるのは異例である。しかもこれまで数字に対して並々ならぬ拘りと仕掛けを見せてきた尾田さんが「967」という重要な数字を書いたのだから「何かある」と見ていいだろう。
何故「967」が重要かと言うと、サブタイトル〝ロジャーの冒険〟においてロジャー海賊団が偉大なる航路の最果てに辿り着き、その島に〝ラフテル〟と名付けた話数が「967話」だからだ。
967はロジャーを表す数字と言ってもいいだろう。(LはLog?…)
扉絵にはその数字と共に「太陽」と書かれていることで「”ロジャー”と”太陽”には何らかの関わりがある」と考えることができそうなのだが、実はこの関わりは他にもある。
648話と967話の繋がり
ロジャーを表す数字でもう一つ忘れてはならないのが語呂合わせ「648」だ。これは懸賞金55億6480万にも使われているが、その話数である”648話”にはロジャーがしっかり登場している。
海王類が巨船ノアを引きながら回想するシーンである。この話のサブタイトルがこちら。
「太陽」が入っており、ロジャーと太陽の繋がっているのだ。
更に面白いのが967話のこちらのワンシーン。
…
そう、648話と967話には全く同じシーンが描かれているのだ。そして、それぞれは「ロジャーと太陽」というキーワードで結ばれている…
これはいよいよ何か大きなヒントが隠されていると捉えてもよいのではないだろうか。
そこで次は、ラフテルへの唯一の道標である「ロード歴史の本文」について今一度考えてみよう。
ロードポーネグリフが赤い理由
ロード歴史の本文は”赤い”。
この事実に慣れてしまうと何の疑問も持たなくなってしまうが、そもそもなぜ”赤い”のだろうか?なぜ黒や青や黄ではなく”赤”なのか?
尾田さんが何の意味もなく赤を選ぶとは思えない。そこに意味があるとすれば、日の丸がそうである様に「太陽の色」を表しているのではないだろうか。もちろん他に赤いものなんていくらでもあるが、物語の終盤で「世界の夜明け」がキーワードとなっている今、素直に「赤=太陽」と考えてもいいはずだ。そう思ってイヌアラシがロード歴史の本文について話すシーンを見ると…
「ボォッ..!!」
交点が”燃える効果音”で表現されているのだ。これにもちゃんとした意味があるとするならば、同じ効果音で「ボォ」と燃えるエースが…
黒ひげに「太陽」と揶揄されている様に、四つのロード歴史の本文の交点も「太陽と関係がある」と考えることができそうだ。
だとすれば、「太陽(赤色)」「道(ロード)」がキーワードとなっているロード歴史の本文が示すものとは、648話のサブタイトルを借りて…
「太陽へと続く道」
ではないだろうか。
何が言いたいか気付いている方もいると思うが、この仮説にロジャーが白ひげに語った言葉のヒントを付け加える。
ロジャーと白ひげの会話
ロジャーは、966話にて“ラフテル到達前に”白ひげに四つのロード歴史の本文が最終地点を示すと明かしている。
しかし、“ラフテルから帰還して”最後に白ひげ会った時には次のように話しているのだ。
ロジャー「ラフテルへの”行き方”でも教えようか」
一連のロジャーの言葉から読み取れるのは、ラフテルへ行くには四つのロード歴史の本文で”特定の地点”を割り出した上で、更に「何らかの行き方を知ることが必要」だと言うことだ。
つまり、「ラフテルは交点にはない」と言っているようなものではないだろうか。
ではどこにあるのか?
先程のロード歴史の本文が「太陽へと続く道」を示しているというのが正しければ、答えが浮かび上がる。
「ラフテルは太陽の中にある」
この壮大な物語の最終地点なのだからこれぐらい度肝を抜く場所にあってもいいのではないだろうか。
では、ロジャーの言う「ラフテルへの行き方」とは一体どの様なものなのだろうか?
これは、冒頭に示した1036話扉絵のもう一つのヒントを解読すると次の様に紐解ける。
「ワープ」
詳しく説明していこう。
②ラフテルの行き方
この扉絵のテーマの一つは「氷」だ。
その真ん中でサンジが「お菓子」をナミに差し出している。氷+お菓子で「氷菓子」。
そして、Soleil(太陽)は「フランス語」なので氷菓子もフランス語にすると…
「氷菓子→Sorbet→ソルベ→ソルベ王国」
この様に連想できる。
その上でフランキーの髪型に注目。
「ソルベ王国元国王バーソロミュー・くま」にそっくりである。そして、これは際どいが恐らく胸のワッペンには「E473」と書かれており、Episode473のサブタイトルはこちら。
ここでくまの移動手段を思い出して欲しい。
ナミ「ワープ…!?」
そう、ワープするように移動するのだ。このワープという言葉をルフィが発言したシーンが654話にある。魚人島を出た深海にて白い竜を見た時だ。
この話の扉絵にはフランキーとくまが描かれている。
更に、白い竜に飲み込まれた後クジラに連れられてラストシーンで「炎の海」に到着している。
「ワープ→炎の海」は「ワープ→太陽の中」を表している?…これでは根拠として弱いのでくまについてもう少し掘り下げてみよう。
くまは、常にBIBLE(聖書)を持ち歩いており、その表紙の背景には「太陽(らしきもの)」が描かれている。そして、それを服に描かれた”太陽十字”に酷似したマークの繋がっていない中心を埋めるように抱えている。
まるで「太陽の中心(内部)には何かがある」と言わんばかりに。もしくは、このクロスは四つのロード歴史の本文のクロスと見ることもでき、その真ん中に太陽が描かれた聖書を抱えているとも取れる。
更に、その聖書についてだが、ONE PIECE内に元ネタとして使われていると思われる旧約聖書の終盤では、国を追われた民達が「東の果ての島国を目指した」という重要な記述がある。
なぜ”東”へ向かったのか?
それは、地球に恵みを与えてくれる”太陽”が昇って来る方角だからだ。
言わば、東の最果てにある太陽を目指したとも言える。
この記述も元ネタとして取り入れているとしたら、今回の考察が正しければルフィ達の冒険も「偉大なる航路の最果てにある太陽(ラフテル)を目指している」ということになる。
そう考えると、くまが聖書を持っていることが深い意味を帯びてきて、くまはラフテルのヒントキャラなのではないかということが見えてくるのである。
もしそうならば、一見すると太陽の中という到達するのが不可能に思える場所でも、くまがワープのような移動をすることがヒントだと考えれば、ラフテルへは”ワープを使って”到達すると考えることができるのだ。(この場合「燃え盛る太陽の外と中は別の世界」というファンタジー設定が必要とはなる.)
つまり、
「四つのロード歴史の本文の交点にはワープスポットが示されていて、条件が揃えばラフテルがある太陽の中へとワープ出来る。」
今のところ私はこの様に考えている。
最後に三つの小ネタ
今回の考察をしている中で見つけた三つの小ネタを紹介したい。
①サニー号の名のもう一つの意味
②シャンクスと太陽
③新年一話目の法則
①サニー号の名のもう一つの意味
バトルフランキー37号であるフランキーが正式加入した話は、439話〝3人目と7人目〟だ。「37」はフランキーを表す数字と言えるが、これは「か行の3番目が“く”」、「あ行から数えて7番目が“ま”」だからなのかもしれない。
また439話は、サニー号に名前が付けられる回だが、船長ルフィの最初の案がこちら。
ルフィ「クマ!!白クマ!!ライオン号」!!
中々偶然とは考えづらい繋がりを見せている。
更に、サウザンドサニー号は、
・サウザンド→「千の海」
・サニー→「太陽」
を意味しているが、千の海とは「線の海」、つまり青色の星に線の様に続く海「偉大なる航路」を表しているとも考えることができ、その「線の海」を越えて「太陽」へと到達する船…
そんな意味も込められていたら面白い。
②シャンクスと太陽
どっから来た!?と感じる描写の多いシャンクス。
その移動手段はまだ謎だが、ワープしているという可能性もゼロではない。そんなシャンクスの船「レッドフォース号」の船首の根元には実はこんなマークがある…
「太陽」だ。
そして、今回の考察の法則で言えば赤は太陽の色。レッド(太陽)フォース(力)→「太陽の力」。このことを表しているのは…?
いずれにしても、ここでも「太陽とワープ」の繋がりが見られる。
③新年一話目の法則
2020年1月4日発売の週刊少年ジャンプ6・7号には、今回取り上げた「967話〝ロジャーの冒険〟」が掲載された。これは2020年の“新年一話目”である。
そして、今回の考察の発端となった扉絵の1036話も2022年1月4日発売の5・6号、“新年一話目”だ。そこに「967」と描かれたのは、偶然ではないだろう。
更に、2021年1月4日発売の5・6号(ゴム)には「1000話〝麦わらのルフィ〟」が“新年一話目”として掲載され、ここには物語の根幹となる「ルフィの夢の果て」の大ヒントが描かれている。これについては、以下のnoteでまとめているので、良かったら読んで頂きたい。
この様に、恐らく新年一話目には意図して物語の大きなヒントを仕込む法則があるようだ。全て1月4日で意志→Dの意志なのも面白い。
ーー以上、今回はラフテルの場所と行き方の考察でした。
全伏線回収開始の煽り文があって以来、物語が終着点へ向かっているONE PIECE。
魚人族は、タイヨウの下までもう一息、ルフィ達は、太陽の元までもう一息なのかも知れない…。
コメント
すごい、凄すぎる。
あとは何故ラフテルは太陽に存在するのか。ストーリーに自然に噛み合わせなければならない。
ニキュニキュの実の能力はラフテルへのワープに直接関わるのか。シャンクスの未確定能力も関わるのか。
それともフランキーに何かが起きるのか。
空島では黄金の鐘を鳴らして存在を伝えた。魚人島では太陽の下で暮らせるようにすることが話の中核だった。
ルフィらが太陽に行くことで存在を認識させ、世界の夜明けを証明するのか。
まだまだ深掘りできると思います。
久しぶりの更新めちゃくちゃ面白かったです。
そうなんですよね。この考察は更に広げていくことが出来そうなんです。
ちなみに、サニー号は「Sunny GO」で太陽へGO?笑(名詞はSunですが)
太陽(サン)にゴー→サニー号?だと名詞でいけるかもです。
ほんとに考察♨すごすぎます
確かに!気付かなかったです。笑