「Dの一族」の解明は「空白の100年」のパズルのOne pieceとなる。
私は以下の考察とは違う全く新しい見解を示したい。
・「D」は地球人と月の人とのハーフ
・「D」を横にして笑った口に見える→「笑う一族」
私の説を唱えるには前提として「Dの一族」=「月の人」であることを裏付けなければならない。
その鍵となる要素は大きく分けて4つある。(既出の情報もあるので詳しい人は目次から「壁画の3人の行動」へ飛んでください)
要素①「D」と「月」に関する暗示
・作中に月の描写が多い
こちらは空島編で印象的な半月(D)が描かれたシーン。
Dの一族である黒ひげの幼少期にも横に月が描かれている。
月の描写の中で最も「D」と「月」の繋がりを示唆していると考えられるのが次の描写。
「Dの意志」が初めて語られたすぐ下に月が描かれたのだ。
尾田さん自身「意味のないものは描かない」と言っていることから、これらはたまたまではなく重要な暗示だと考えていいだろう。
さらに次の説もかなり興味深い。
・ロジャーの名前の元ネタと月の関係
これは公式情報ではないと思うが、ロジャーという名前は月面着陸計画のアポロ1号の飛行士「ロジャー・チャフィー」から取られたと言われている。(海賊旗=ジョリーロジャーとも掛けている可能性も)
乗船予定だった他2名の名前も以下のようにリンクしていることも興味深い説だ。
・ガス・グリソム
→ポートガス・D・エース・エドワード・ホワイト
→エドワード・ニューゲート(ホワイト→白ひげ)
更に、この3名の飛行士は事故によって命を落としているが、「ロジャー、白ひげ、エース」も命を落としている。(白ひげも「D」なのかという疑問は割愛)
もしも、これらが意図したものならば、やはり「D」と「月」の関係は深いと言っていいだろう。要素①は以上。
要素②「月の人」の末裔がいた事実
太古の時代に「月の人」がいたことは、こちらの壁画から明らかになった。
そして、資源不足によって青色の星へ飛んだことも描かれている。青色の星とはルフィのいる星で間違いないだろう。
なぜなら、身なりが酷似している三種の人達が空島編で登場したからだ。
・コニス→頭の触覚のような髪と羽の形
・神官→他の二種とは違う「へ」の字の羽
・酋長→被り物と羽の形
これだけ酷似しているなら彼らは「月の人の末裔」と考えて間違いはないだろう。特にコニスの触覚は「天然パーマ」なので、血を受け継いだが故の遺伝ということである。
一度要素①と②をまとめる。
要素①「D」と「月」は明らかに深い関係がある
要素②太古の時代、月には人が住んでいて、その末裔は青色の星にいる
まずこの時点で「Dの一族」=「月の人の末裔」である可能性はゼロではないと思う。
その上で、要素③と④を追加して「イコール」を確実なものへと近づけてみる。
要素③単行本27巻の表紙の暗示
ルフィの背中に羽が描かれている。そしてそれを強調するかのようにロゴのバックにまで羽がある。
発売中の1〜99巻全表紙でイラストが大きくロゴのバックまではみ出ていることは何度もあるが、ロゴのバックに意味深に「何か」を描いたのは27巻と58巻だけだ。
そして、羽の形はコニスと酋長のと似ている。
これは何かの暗示としか考えられない。これが要素③。
要素④ルフィの親族「モンキー・D・ドラゴン&ガープ」
ドラゴンの顔のタトゥーに注目。
顔のタトゥーは、月の人の末裔であろうワイパーにもあり、壁画の月の人の中でワイパーとつながりのありそうな「被り物をしている人」だけ顔にそれらしきものがある。
さらに、こちらはルフィの祖父ガープ。
被り物が明らかに酋長、月の人の物と似ている。
これが要素④だ。
「モンキー・D」の名を持つ3人、
・ルフィの羽
・ドラゴンのタトゥー
・ガープの被り物
これら三位一体で「壁画の月の人」そのものではないだろうか。
どうだろう、要素①〜④を合わせれば
「Dの一族」=「月の人の末裔」
としても概ねいいのではないだろうか。
ただ「月の人の末裔が全員『D』」というわけではない。
また、ローなど他の「Dの一族」と月の人の結びつきはまだ立証できない。
しかし「モンキー家」に関しては高確率で繋がりがあることが分かったので「イコール」と仮定して話を進める。
ここから更にこの考察は深みを帯びていく。
ここまではエネルが見た壁画の全体的な「身なり」に注目してきた。
次は「3人の行動」に注目してほしい。
壁画の3人の行動
(一番右)武闘派なシャンディアの先祖であろう人がロボットをいじっていることに違和感がある。
右2人の着ている服を比べてほしい。動きやすそうな服装の「右の人」に対して「左の人」は丈が長く動きづらそうな服装をしている。
さらに2人の行動に注目すると、神官の先祖であろう「左の人」が「右の人」に教えているように見えないだろうか。
これらのことから、以下の仮説が立てられる。
・シャンディアの先祖→「武術」を持つ者
・神官の先祖→「技術」を持つ者
と言うことは、古代の月の人はそれぞれの持つ「力」を教え合いながら栄えたのではないだろうか。
実際、作中でもシャンディアは貝(ダイヤル)こそ使えど、かなり武闘派な民族。
対して神官達は、特殊な加工がされた雲を使った独自の武器を使って戦っていた。
では、一番左の人は?
これが一番最後まで私が悩んだ部分。しかし答えが出て「悩むわけだ」と思った。
この人は「中立の者」だから。
なぜこの答えが出たのかを説明したい。
「D」の解明から遠ざかっているように思うかもしれないが大事な部分なので聞いてほしい。
まず、答えを確かなものに近づけてくれた証拠がファンブック「ONE PIECE YELLOW」にある。
「善悪の葛藤を背負う市民」
「強さを持たない」
一旦、コニスら触覚のついた人達を「市民」とする。
この市民たちは常に善悪の葛藤に置かれていて、上に立つ者が「善(ガン・フォール)」であればそれに従い、「悪(エネル)」であってもそれに従う人達なのだ。
つまり、この市民達こそどちらにも染まる言わば「中立の者」として描かれている。
そして本来は、この「中立の者」がYELLOWに示されているように覚悟を決めて戦い、「善」に導いてこそ真の平和な世界が訪れるのだと考えられる。
なぜなら、それを示唆するかのように空島編ラストではシャンディアと市民にとって「中立の者」であるガン・フォールが再び「神」となることで400年の争いが収まった事実があるのからだ。
私の論理が正しければ、古代の月の都市ビルカは「中立」の一番左の人が王として治めることで繁栄したのだろう。そう思って見ると、後ろに使者を従えているようにも見えないだろうか。
さあ、本題だ。
【Dの一族】とは
私の説を裏付けるためのpieceが揃ったので一度まとめる。
①「Dの一族」=「月の人の末裔のごく一部」
②元々月には「武」「技」=「力」を持つ者と「中立の者」がいた
これらを元にして「『D』とは半月(ハーフ)を表す」という有名な説を組み合わせると答えが近づいてくる。
まずは三種の月の人を記号に表す。
「力」を持つ二種はそれぞれ、
武→「○」、技→「●」とする。
「中立」の者は「△」とする。
これらの人達が種族をまたいで子供を授かった場合を図解したものがこちら。
つまり、こういうことだ。
三種全ての血が流れ、三位一体となった月の人こそが「Dの一族」
ハーフとハーフの子はハーフ「D」になる。
すなわち「D」=「月の人のハーフ」という意味だが、その中でも三種の血をバランス良く持つものこそが「中立の精神」と「力」をもつ特別な存在「Dの一族」となりえるのではないだろうか。
そして、「力」とは使いよう。その人の体験によって中立の精神は「善」にも「悪」にも転びやすい。
ルフィは、くまに仲間を散り散りにされ、エースを目の前で殺され「悪」に堕ちかけたが、ジンベエが気づかせてくれたことで「善」or「中立」でいられた。
ティーチは、憶測ではあるが幼い頃の壮絶な体験によって「悪」に堕ちてしまったのだと考えている。
ローは、コラさんのお陰で「悪」から戻ってこられた。
この様に「中立の精神」を持つ「Dの一族」は善悪どちらにも成りえるのだ。
そしてこの物語の結末でルフィは究極の「中立の王」になるのだろう。(本人の意思は別として)
それが”ルフィの夢の果て”ともリンクしてくるから面白い。
こちらで書いたが、“ルフィの夢の果て”は作品の根幹を成す。それが解けたから「Dの一族」について考察を書くことができた。もちろんそれが真実かはまだ決まってはいないが..。
補足
いくつか挙げておく。
・例えば「○△」のハーフ×「●」の純血では多分、中立の血が薄まってしまうと思う。
・純血「○」×「●」は、これも「中立」が入らないので真の特別な存在にはなれないのではと。
・青海人と混ざってしまっても多分「D」はつかないのだと思う。
・ロジャーとルージュがそうであるように「D」同士なら「D」が生まれる。
中立の血は薄まりやすいと考えてほしい。そう考えるとかなり低い確率だと言える。
もしも物語の人口が60億人だとするなら「60億分の10人」しかまだ物語に出てきていないから頷ける。
そして、ロジャーがラフテルで全てを知ってから死ぬまでの短い間に、グラインドラインからわざわざ南の海バテリラでルージュと子を作りに行ったのも合点がいく。「D」同士でないと自分の力を引き継ぐことができないからだ。
ちなみに、1人異質な存在がいる。
ハグワール・D・サウロだ。
ここまで書いてきてなんだが、彼のおかげで私の説がだいぶボヤける。
私が想像できたのはこれぐらいだ。
・月にも巨人がいた
・普通サイズだった月の人が青色の星の何かが要因で巨人になった
・悪魔の実の能力(スムージーは巨大化できる)
とにかく今揃っている材料では、答えが導き出せなかった。サウロめ…。笑
これは何か思いついた方がいましたら、コメント欄やTwitterにて語りましょう。
そうそう、あと月と非常に関係が深いであろう種族が1つあります。
三つ目族
この考察も面白いですよ。また次の記事に書くのでモリモリ執筆しますね。 Twitterにて更新情報は流します。
最後に、この記事が少しでも面白いと思った方は是非ともシェアをお願いします。
それでは。
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